大阪府立淀川工科高校
淀川工科高校の練習に行ってみた。
高校演劇では異色の男子中心の淀川工科高校演劇部。
舞台でも男子ならではのパワフルな演技はよく映えていました。
女子中心の高校演劇ではなかなか想像できない男子の稽古場。
果たしてどんな練習が行われているのか、お邪魔してきました!
(Text&Photo by Yoshiaki Yokogawa)
男の汗がほとばしる! プロ直伝・淀演式筋トレをご紹介!
淀川工科高校演劇部では柔軟から発声まで
非常に幅広いメニューが基礎練習でも取り入れられています。
その中でも特に目を引いたのが、筋トレ。
文化部の演劇部が筋トレ…?
なんて、演劇部に馴染みのない人は思うかもしれません。
が、役者の訓練に筋トレが欠かせないのは、みなさんご存じですよね。
淀演さんでは、関西で活動する劇団・ステージタイガーさんの
ワークショップで教えてもらった筋トレを実践しているそうです。
ということで、プロ直伝の効率的かつ効果的な筋トレをみなさんにご紹介します。
まずはスクワット。
フォームは、両手を頭の後ろに組んで。
1〜4カウントで腰を落とし、5〜8カウントで姿勢を戻します。
これをまずは10回!
次に腕立て伏せ。
ポイントは常に自分の体に負荷をかけ続けること。
まず体を床から3%浮かせたポジションからスタートします。
腕を全力まで伸ばしてしまうと、逆に負荷が軽減してしまうので、
肘を97%の状態で少しだけ曲げておくことがミソなんだそう。
これも8カウントで計10回行います。
その後はバービージャンプ。
まずはしゃがんた状態から、足を後ろに伸ばして、腕足せ伏せのフォームに。
そこからもう一度、足を折りたたんで、しゃがんでいる状態になったら、
そのまま一気にジャンプ!
両腕を上に高く伸ばして、手のひらを合わせるように叩きます。
この時のポイントは重心がブレないこと。
しゃがみ→腕足せ伏せ→しゃがみ→ジャンプとフォームがめまぐるしく変化しても、
その場からポジションがズレないよう気をつけてください。
こちらも8カウントで10回! そろそろ息が上がってきそうです!
そこからさらに腹筋へ。
ここは淀演さんオリジナル腹筋を取り入れています。
ここでも大事なことは常に負荷をかけ続けること。
腹筋をしている最中、上体が床についていたり、
逆に上体をあげすぎてしまうと、ぐっと体が楽になりますよね。
これでは休憩になってしまうので、体に負荷がかかりません。
なので、淀演さんでは、床から30度くらい離したところからスタートし、
腹筋の角度はそこから45度〜60度の間でキープしているのだそう。
これも8カウントで計10回! 三十路の編集長はこのあたりでギブアップです。
さて、次は背筋です。
うつ伏せになったら、まず両腕を前に伸ばして、鉄の棒を持っているイメージで。
そこから上体をあげる時に、腕をぐっと引き寄せます。
そうすると、肩甲骨がくっつくので、より高い負荷を受けられるとのこと。
随所にいろんな工夫が見られますね。
これも8カウントで計10回! いやー、若いって素晴らしい…(白目)。
最後はもう一度腹筋です。
なぜ腹筋を再び行うのか? これには理由があります。
腹筋は8つに分かれていますが、
最初の腹筋では上の4つの腹筋しか鍛えられていないのだとか。
そこで下の4つの腹筋を鍛えるために、
もう1パターン、腹筋強化のメニューを取り入れているんだそうです。
ポイントは、仰向けになった状態で、空気椅子に座るように、
腰から両足を上げ、膝を直角に曲げます。
この時、腰を上げる角度、膝を曲げる角度がそれぞれ90度になっていることが大事です。
この姿勢のまま、下半身を腹筋の力を使ってぐっと持ち上げます。
これも8カウントで計10回! 溌剌とした高校生の横で編集長は屍となっていました。
稽古場の汗が、観客の涙を誘う演技につながるのです!
これで基礎的な筋肉トレーニングは終了です。
5分くらいの短いメニューながら、かなりハード。
さすが男子演劇部ならではの熱さです。
他にも時間がある時は、体幹トレーニングも行っているそうです。
役者たるもの体幹は大事ですからね。
いろんなポジションを取り入れながら体を鍛えています。
この時もきちんと正しいフォームで実施できているか、お互いに注意し合ってください。
磨きぬかれた演技は、鍛えぬかれた肉体から!
運動が苦手…というあなたも、ぜひ楽しく筋トレに励みましょう。
淀川工科高校演劇部の皆様、ありがとうございました!
※今回取材にご協力いただいた淀川工科高校さんの
創部3年での近畿大会出場のストーリーは、こちらから! 読むと、きっとお芝居がしたくなるはず!
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